Crosstortion

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東京エフェクター「第5回 エフェクタービルダーズ・コンテスト」に向けて製作したエフェクターです。コンテストのテーマは「ハイゲイン」だったのですが、ちょうど回路を考えていた2017年10月頃はBig Muffに注目が集まっていたので、なんとなくBig Muffをベースにすることにしました。また、今回は今までやったことがなかった「クロスオーバー歪み」をコントロールしています。ペダル名は単にcrossover distortionを略したものです。

ルックスもコンテストでは重要となりますが、私にはセンスがないので評価は低いでしょう。ポット周りの図形のカドが目盛りになっているというのをやってみたかったので、角ばったデザインにしました。それと、ウケがいいかもしれないという安易な考えで、適当に黄金比を取り入れています。シールは「手作りステッカー メタリックシルバー」というものを使いました。

▽回路図
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オペアンプばかりですが、ICBM(オペアンプマフ)ではありません。トーン回路や周波数特性はトランジスタを使った現行Big Muffとほとんど同じで、歪み部分は個人的に好きな「オペアンプで歪ませる」というものとなっています。参考ページ→Big Muff Pi Analysis
コンデンサは3.9nFを持ってなかったので3.3nFにしたり、まとめ買いしていた10μFをやたらと使っていたり等、ある意味Electro-Harmonix精神も盛り込んでいます。

真ん中あたりの4つのオペアンプとLM317がクロスオーバー歪み関連です。こちらのページの図11と同じ回路で、理想ダイオード回路にLM317で調節した電圧を加算しています。同ページ図12のように波形の半分以上をバッサリとクリップしますが、プラス側とマイナス側を足し合わせることで擬似的にクロスオーバー歪みがある音を生み出しています。小音量の音はクリップする電圧値を超えられず切り捨てられるため、ノイズゲートとしても働きます。倍音については、奇数次倍音のみが出るようです(各クリッピングと倍音の記事最下部に掲載)。コンテスト用の個体は、一応トリマーを追加して最小電圧値を細かく調節しました。

あまり回路検討にかける時間がなかったので、後から見ると粗がある感じがします。入力部のICを変えれば全部5V駆動でよさそうです。あとクロスオーバー歪みを扱うなら素直にトランジスタを使う方がもっと簡単だったんじゃないかと思います。

▽レイアウト
02_215_3crossL.png
▽PCB(横86.4mm縦40.6mm)
02_215_4crossLP.gif
歪みエフェクターは筐体が大きい方が印象に残る気がするので、余裕を持ってHAMMOND 1590BBを使いました。基板は秋月電子にある角型ランドのもので、見た目はなんだかカッコイイですが少し薄い(厚さ1.2mmぐらい)です。

音についてはたぶんBig Muffっぽくなっていると思います。まぁ私は自作ラムズヘッドぐらいしかビッグマフを弾いた経験がないのでよくわかりません。倍音も測定しましたが、少し奇数次倍音が多く普通の歪みという感じでした。ハイゲインだとクリッピングの違いはあまりわからなくなると思います。肝心のクロスオーバー歪みについては、なんともいえないジュワーという感じが付加されます。ゲートファズのようなブチブチ系にもできますが、正直私はあまり好きでなかったです…

---以下2018年3月19日追記---

「第5回 エフェクタービルダーズ・コンテスト」第一次審査の点数を記載しておきます。
コンセプト:17 サウンド:16 ルックス:16 操作性:16
総合点:65 21台中11位

タグ : 自作エフェクター 歪み 回路図 レイアウト 

Nuverdrive+プレゼント(終了しました)

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Nuverdrive+をもう一台作りました。もしも欲しいという方がいらっしゃれば、上写真の赤色のバージョンをプレゼントいたします(希望者多数の場合は抽選)。下記の2つの方法のうちいずれかで連絡お願いします。締め切りは2017年6月10日(土)です。※万一故障した時に、修理対応できるかどうかは不明です。ご了承ください。

<方法1>
Twitterの私のアカウント宛に、「Nuverdrive+希望」と記載してダイレクトメッセージ送付
※無理にフォローやリツイートをされる必要はありません。
<方法2>
当ブログ右側下部のメールフォームにお名前(ニックネームでOK)とメールアドレスを記入の上、件名と本文に「Nuverdrive+希望」と記載して送信


(以下Nutubeに関する個人的感想)
Nutubeは低電圧で動くというのが大きなメリットですが、実際はあまりコンパクトエフェクター向きではないと思います。増幅率が低く、1個(2回路)だけで歪ませるのは難しいです。また、マイクロフォニックノイズがあるため防振対策が必要で、ケースがある程度大型になってしまいます。結局、普通の真空管+スイッチング電源の方が楽かもしれません。今まで同じエフェクターを2個作ることはありませんでしたが、どうしてもNutubeを使った回路を新規に考える気にならなかったため、今回のプレゼント企画に至りました。



---以下2017年6月17日追記---
当選者の方にNuverdrive+が無事に届いたことが確認できました。多数のご応募ありがとうございました。

Nuverdrive+

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「Nutubeで作る自作エフェクター・コンテスト」で佳作を受賞したNuverdriveですが、フットスイッチを押したときのマイクロフォニックノイズが大きかったため作り直しました。もともとNuverdriveを小さいサイズにしたのはコンテスト審査でインパクトを与えるためだったので、今回の「プラス」バージョンが本来の姿といえます。

▽回路図
02_183_2nuverdrive_S.gif
変更点は以下の通りです。
<トーン追加>
この形のトーン回路(ただのローパスフィルタ)はCカーブのポットがよさそうです。ただちょうどいい値(2kCカーブ)が手に入りにくそうなので、1kBカーブにしました。可変幅は少ない感じです。
<トリマーを固定抵抗化>
歪みエフェクターなので、細かな調整は必要ないと考えました。Nutubeの個体差によってはほんの少しゲインが下がるかもしれません。
※修正しました(追記参照)。
<オペアンプ>
高音質な印象を与えるためOPA2134を使っていましたが、TL072でも全然問題ありません。
<3.3Vレギュレータ追加>
フィラメントにかかる電圧が安定するため、電池駆動が可能になりました。何Vまで低下しても大丈夫なのかはテストしていません。

▽レイアウト
02_183_3nuverdrive_L.png
▽PCB(横55.9mm縦22.9mm)
02_183_4nuverdrive_LP.gif

マイクロフォニックノイズはまだ少しだけ出ている状態ですが、演奏中切り替えても特に気にならないレベルになりました。以下のような対策をしていますが、HAMMOND 1590Bサイズではこれが限界だろうと思います。
<シリコンワイヤー>
Nutube使用ガイドで柔らかい線材が推奨されていたため、シリコンワイヤーという線材を試しました。茹でたスパゲッティのような感触です。
<適度なスポンジ>
ぎゅうぎゅうにスポンジを詰めると振動がNutubeに伝わりやすくなる気がするため、ほんのり位置を固定する程度に詰めています。
<フジソクのスイッチ>
見た目は頼りない感じで、本来は足踏み用ではなさそうです。スイッチを押したときの感覚がかなりソフトになります。ただし、荒っぽく踏んだ場合は他のフットスイッチとあまり変わらないかなと思います。

トーン約半分の位置でNuverdriveと同じになります。Nuverdriveの音は下記イベント・レポートの動画で聴くことができます。
KORG / Nutube BUILDER SUMMITイベント・レポート

---以下2017年5月14日追記---
Nutubeを別の個体に差し替えたところ、変な歪み方になりました。たまたま今まで使っていた個体が大丈夫だっただけで、バイアス調整トリマーは必要なようです。回路図・レイアウト・PCB画像を修正しました。

タグ : 自作エフェクター レイアウト 回路図 歪み 

Nuverdrive

02_155_1nuverdriveP.jpg
Nutubeという新しい真空管が発売されましたので、久々にエフェクターを作りました。Nutubeを使ったオーバードライブなので、Nuverdrive(ニューバードライブ)という安直な名前です。

Nutubeで作る自作エフェクター・コンテストに応募してみようと思っています。回路図等の詳細はコンテスト審査後に公開する予定です。

---以上2016年11月27日記載、以下2017年1月17日追記---

▽回路図
※あまりオススメできる回路ではないので、参考程度としていただきたいと思います。
02_155_2nuverdriveS.gif
まずせっかくの小型真空管なので、小さいケースに入れてみようと考えました。回路をできるだけシンプルにするため、使用ガイドのFETを省いて無理やり2段直結にしてみます。試行錯誤の結果、アノード抵抗1MΩぐらいでうまく動作してくれました。それでもゲインがトータルで10倍程度にしかならなかったため、前段にブースターを組み込みました。オペアンプはFET入力のもの(TL072等)であれば大丈夫です。バイアス調整トリマーは最もゲインが高くなる位置に調整しましたが、大体真ん中で問題ありません。

<フィラメントについて>
使用ガイドでは、わざわざレギュレータで3.3Vを作ってから抵抗→フィラメントとつないであります。この理由は、電源電圧が多少変動してもフィラメントにかかる電圧が変わらないようにするためだと思います。今回のエフェクターはレギュレータを使用していませんので、必ず安定化された9V電源を使用します(新品の電池を使用した場合、おそらくフィラメントの定格を超えてしまいます)。

▽レイアウト
02_155_3nuverdriveL.png
▽PCB(横35.6mm縦30.5mm)
02_155_4nuverdriveLP.gif
ケースはGarrettaudioのSize S(HAMMOND 1590A類似サイズ)です。一応Nutubeをスポンジではさんだのですが、フットスイッチのカチッという振動が伝わってマイクロフォニックノイズがかなり出てしまいます。Nutubeへの配線が短いのが原因だろうと思います。どうやらこの小さいケースでは無理があったようです。

音については確かに真空管っぽい歪みになっているように思います。しかしながら本当ならNutubeのみでゲインを稼ぎたいところです。エンドウ.氏の作例のようにNutubeを2個使えばよいのですが、それだとあまり小型にできないし、費用もかかります。ということで、新たにハイゲインタイプのNutubeが開発されることを期待したいです。

---以下2017年3月6日追記---

「Nutubeで作る自作エフェクター・コンテスト」で佳作を受賞しました。下記イベント・レポートの動画で音を聴くことができます。スイッチオン時にキーンというマイクロフォニックノイズも出ています。
KORG / Nutube BUILDER SUMMITイベント・レポート

Nutubeとスポンジを取り出した内部写真を撮りました。
02_155_5nuverdrivePP.jpg
Nutubeの向きを変えて配線を長くし、配線材を柔らかいものにすると少しはマイクロフォニックノイズが減るかもしれません。

波形も測定しました。
02_155_6nuverdriveW.gif
丸みを帯びた波形です。思ったより奇数次倍音が出ていました。

タグ : 自作エフェクター 歪み 回路図 レイアウト 波形・倍音 

TUBUNATOR

02_137_1tubunP.jpg
オペアンプで歪ませたエフェクターが実は一番偶数次倍音が出るのではないかと思い製作してみました。ケースは以前作ったPINK LLAMAのものを流用しています。有名なピンク色のエフェクター、ARION TUBULATORをもじってTUBUNATORと名づけました。

▽回路図
02_137_2tubunSch.gif
PINK LLAMAの歪みの部分を変えただけです。歪みやすいように5.6Vに電圧を落としていますので、使えるオペアンプは限られてきます。たぶんFETを使ったICがいいだろうということでOPA2134を使用しました。バイアス電圧を変更できるようにトリマーをつけましたが、結局真ん中がいいかなと思ったので、あまり意味ないです。

▽レイアウト
02_137_3tubunL.png
▽PCB(横55.9mm縦45.7mm)
02_137_4tubunLP.gif

音を聞いた感じでは、なんとなく真空管の荒々しさが出ているような気がしています。いろいろオペアンプを変更して波形・倍音を測定してみたいと思います。

(2016年11月9日部品リスト・PCB追加)

タグ : 自作エフェクター 歪み 回路図 レイアウト 

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