歪みと波形・倍音その5(RetroValve)
真空管代替部品「RetroValve」(スタンダードゲイン)を購入したので波形・倍音を調べました。
歪みと波形・倍音 記事一覧
RetroValveのメーカーサイト→JET CITY AMPLIFICATION
【Fender Champ Amp AA764改】(12AX7をRetroValveに変更)
(ローゲイン)

真空管使用のときと同様、偶数次倍音が多く出てきています。
(ハイゲイン)※ちょっとゲインが低めだったようです。

真空管使用のときと波形が同じですが、出力管(6BQ5)での歪みかもしれません。
【Tube Drive 200V】(RetroValve使用)
(ローゲイン)

真空管使用のときと同様、偶数次倍音が多く出てきています。
(ハイゲイン)

真空管使用のときより波形が角ばっている感じです。偶数次倍音より奇数次倍音が若干多い気がします。
・総評(のようなもの)
RetroValveは真空管と同じような倍音となることがわかりました。真空管と違って交換が不要で発熱も少ないためとても便利だと思います。中の回路を調べたいところですが、チップ部品が使ってあるので難しいようです。うまく利用すれば良い歪みエフェクターが作れるかもしれません。
歪みと波形・倍音 記事一覧
RetroValveのメーカーサイト→JET CITY AMPLIFICATION
【Fender Champ Amp AA764改】(12AX7をRetroValveに変更)
(ローゲイン)

真空管使用のときと同様、偶数次倍音が多く出てきています。
(ハイゲイン)※ちょっとゲインが低めだったようです。

真空管使用のときと波形が同じですが、出力管(6BQ5)での歪みかもしれません。
【Tube Drive 200V】(RetroValve使用)
(ローゲイン)

真空管使用のときと同様、偶数次倍音が多く出てきています。
(ハイゲイン)

真空管使用のときより波形が角ばっている感じです。偶数次倍音より奇数次倍音が若干多い気がします。
・総評(のようなもの)
RetroValveは真空管と同じような倍音となることがわかりました。真空管と違って交換が不要で発熱も少ないためとても便利だと思います。中の回路を調べたいところですが、チップ部品が使ってあるので難しいようです。うまく利用すれば良い歪みエフェクターが作れるかもしれません。
歪みと波形・倍音その4(オペアンプ)
TUBUNATORのオペアンプをいろいろ変更して波形・倍音を調べました。
歪みと波形・倍音 記事一覧
【OPA2134】
(ローゲイン)

奇数次倍音と偶数次倍音が同じぐらい出てきています。クリップの仕方に丸みはありません。
(ハイゲイン)

やはり奇数次倍音と偶数次倍音が同じぐらいです。波形も角ばっています。
【TLC272】
(ローゲイン)

(ハイゲイン)

ローゲイン、ハイゲインともにOPA2134に似た波形になりました。(ただ、このオペアンプは入手しにくいように思います。どこで買ったか忘れました。)
【LM4562】
(ローゲイン)

(ハイゲイン)

ローゲイン、ハイゲインともに偶数次倍音が全然出ていません。
その他LMC6032、LMC662、NJU7032も調べましたが、LM4562と似たような波形となりました。
・総評(のようなもの)
オペアンプによっては偶数次倍音が出やすいものがあるとわかりました。しかしながら、なかなか真空管並に偶数次倍音が豊富というわけにはいかないようです。トランジスタやダイオードを用いた歪みでは角ばったクリッピングになるためだと思います。やはり真空管の音は他では真似できないということですね。
歪みと波形・倍音 記事一覧
【OPA2134】
(ローゲイン)

奇数次倍音と偶数次倍音が同じぐらい出てきています。クリップの仕方に丸みはありません。
(ハイゲイン)

やはり奇数次倍音と偶数次倍音が同じぐらいです。波形も角ばっています。
【TLC272】
(ローゲイン)

(ハイゲイン)

ローゲイン、ハイゲインともにOPA2134に似た波形になりました。(ただ、このオペアンプは入手しにくいように思います。どこで買ったか忘れました。)
【LM4562】
(ローゲイン)

(ハイゲイン)

ローゲイン、ハイゲインともに偶数次倍音が全然出ていません。
その他LMC6032、LMC662、NJU7032も調べましたが、LM4562と似たような波形となりました。
・総評(のようなもの)
オペアンプによっては偶数次倍音が出やすいものがあるとわかりました。しかしながら、なかなか真空管並に偶数次倍音が豊富というわけにはいかないようです。トランジスタやダイオードを用いた歪みでは角ばったクリッピングになるためだと思います。やはり真空管の音は他では真似できないということですね。
歪みと波形・倍音その3(真空管他)
久方ぶりに波形・倍音を調べました。
歪みと波形・倍音 記事一覧
【Fender Champ Amp AA764改】
(ローゲイン)

偶数次倍音が多く出てきています。
(ハイゲイン)

やはり奇数次倍音より偶数次倍音が多いです。波形は今までにない変な形ですね。
【Tube Drive 200V】
(ローゲイン)

Champと同様偶数次倍音が多く出てきています。
(ハイゲイン)

波形はChampと違いますが、奇数次倍音より偶数次倍音が多いです。
【BOSS BD-2 Blues Driver】

波形に丸みがあります。回路図からするとJFETとダイオード(対称)両方の歪みがありそうです。意外と偶数次倍音も出てきています。
【PINK LLAMA】

真四角な波形です。LEDクリッピングに似ています。偶数次倍音は少なく、真空管に近いとは言えなさそうです。
・総評(のようなもの)
一般的に真空管の歪みというのは偶数次倍音が多いと言われています。今回調べてみて、偶数次倍音が奇数次倍音より多いというのがポイントかもしれないとわかりました。ただそれを真空管以外で再現するのはなかなか難しいようです。ネットで検索しても調べている人が少ないです。今後いろいろ試していきたいと思います。
歪みと波形・倍音 記事一覧
【Fender Champ Amp AA764改】
(ローゲイン)

偶数次倍音が多く出てきています。
(ハイゲイン)

やはり奇数次倍音より偶数次倍音が多いです。波形は今までにない変な形ですね。
【Tube Drive 200V】
(ローゲイン)

Champと同様偶数次倍音が多く出てきています。
(ハイゲイン)

波形はChampと違いますが、奇数次倍音より偶数次倍音が多いです。
【BOSS BD-2 Blues Driver】

波形に丸みがあります。回路図からするとJFETとダイオード(対称)両方の歪みがありそうです。意外と偶数次倍音も出てきています。
【PINK LLAMA】

真四角な波形です。LEDクリッピングに似ています。偶数次倍音は少なく、真空管に近いとは言えなさそうです。
・総評(のようなもの)
一般的に真空管の歪みというのは偶数次倍音が多いと言われています。今回調べてみて、偶数次倍音が奇数次倍音より多いというのがポイントかもしれないとわかりました。ただそれを真空管以外で再現するのはなかなか難しいようです。ネットで検索しても調べている人が少ないです。今後いろいろ試していきたいと思います。
歪みと波形・倍音その2(FET)
前回に続き他の回路で波形や倍音を調べてみました。例のごとく回路図が正しいという保障はありません。ありあわせの部品で組んだので定数が引用元と異なる場合があります。
歪みと波形・倍音 記事一覧
・(たぶん)JFETの歪み
前回の回路にひよこのページのミニブースターを直結してみました。意外と歪みます(IC部分ではほとんど歪んでないはず)。


今までに無い波形です。LEDより少しだけ丸みがあるようです。倍音はシリコン非対称と似てます。
・(たぶん)MOSFETの歪み
歪み歪め歪んでくれのSuper Edge 2というファズを参考に、MOSFETをつなげてみました。JFETのときより歪んでます。


ちょっと角ばっていて非対称っぽいです。ICの歪みに似てます。
・総評(のようなもの)
いろいろ測ってみましたが前回のシリコンダイオードが一番無難かもしれません。本当は奇数次倍音が少ないのを見つけたかったんですが…
ただ上記2つの歪みはなかなか面白そうなので、ちゃんと勉強していつか1つのエフェクターとして作ってみたいですね。
歪みと波形・倍音 記事一覧
・(たぶん)JFETの歪み
前回の回路にひよこのページのミニブースターを直結してみました。意外と歪みます(IC部分ではほとんど歪んでないはず)。


今までに無い波形です。LEDより少しだけ丸みがあるようです。倍音はシリコン非対称と似てます。
・(たぶん)MOSFETの歪み
歪み歪め歪んでくれのSuper Edge 2というファズを参考に、MOSFETをつなげてみました。JFETのときより歪んでます。


ちょっと角ばっていて非対称っぽいです。ICの歪みに似てます。
・総評(のようなもの)
いろいろ測ってみましたが前回のシリコンダイオードが一番無難かもしれません。本当は奇数次倍音が少ないのを見つけたかったんですが…
ただ上記2つの歪みはなかなか面白そうなので、ちゃんと勉強していつか1つのエフェクターとして作ってみたいですね。
歪みと波形・倍音その1(ダイオードの種類)
クリッピングに使うダイオードは歪みの音色に深く関わっているとされています。私はイマイチ違いがわからないのでブレッドボードでいろいろ試してみました。
基本的なことは一庵堂にある「ダイオードクリッパー」の項を参照してください。
歪みと波形・倍音 記事一覧
とりあえずテキトーに回路を組んでみました。

これだけでもちゃんと動くみたいです。私は電気的知識に乏しいのでどこか間違ってるかもしれません。とりあえず爆発はしません(笑)。この回路でダイオードのところをいろいろ換えて倍音や波形の特性を見てみます。
・クリッピングなし(ゲイン500倍くらいで測定)

倍音が豊富です。ただ歪ませるにはかなりゲインを上げないといけないし(ノイズも増える)、サスティンもないのがナンです。
・1S2076A対称(ゲイン100倍くらいで測定)

1S2076Aは1N4148と互換(らしい)のシリコンダイオードです。波形が丸っこい感じになってます(ゲインを上げても同じような形)。奇数次倍音ばっかりです。
・1N60対称(ゲイン500倍くらいで測定)

1N60は一般的なゲルマニウムダイオードです。全然歪まないなぁと思ってたら変な波形でした。使えなさそう…
・LED(赤色3mm)対称(ゲイン500倍くらいで測定)

クリッピングなしの場合と波形が似てますが、奇数次倍音ばっかりです。
・2SK30ATM-GR対称(ゲイン100倍くらいで測定)

2SK30Aは一般的(と思う)JFETです。1S2076A対称の場合より波形が角ばってます。
・1S2076A×2と1S2076A非対称(ゲイン100倍くらいで測定)

当たり前ですが波形が非対称になりました。偶数次倍音が出てます。
・1S2076A+1N60と1S2076A非対称(ゲイン100倍くらいで測定)

偶数次倍音が若干減ったような感じです。
・総評(のようなもの)
歪みといってもいろいろな波形や倍音の出方があることがわかりました。私の耳では大して違いがわからないんですが、強いて言えばクリッピングなしが好みです。このコンテンツの意味ナシ(笑)。真空管の歪みがどんなものなのか、いつか測定してみたいものです。
基本的なことは一庵堂にある「ダイオードクリッパー」の項を参照してください。
歪みと波形・倍音 記事一覧
とりあえずテキトーに回路を組んでみました。

これだけでもちゃんと動くみたいです。私は電気的知識に乏しいのでどこか間違ってるかもしれません。とりあえず爆発はしません(笑)。この回路でダイオードのところをいろいろ換えて倍音や波形の特性を見てみます。
・クリッピングなし(ゲイン500倍くらいで測定)

倍音が豊富です。ただ歪ませるにはかなりゲインを上げないといけないし(ノイズも増える)、サスティンもないのがナンです。
・1S2076A対称(ゲイン100倍くらいで測定)

1S2076Aは1N4148と互換(らしい)のシリコンダイオードです。波形が丸っこい感じになってます(ゲインを上げても同じような形)。奇数次倍音ばっかりです。
・1N60対称(ゲイン500倍くらいで測定)

1N60は一般的なゲルマニウムダイオードです。全然歪まないなぁと思ってたら変な波形でした。使えなさそう…
・LED(赤色3mm)対称(ゲイン500倍くらいで測定)

クリッピングなしの場合と波形が似てますが、奇数次倍音ばっかりです。
・2SK30ATM-GR対称(ゲイン100倍くらいで測定)

2SK30Aは一般的(と思う)JFETです。1S2076A対称の場合より波形が角ばってます。
・1S2076A×2と1S2076A非対称(ゲイン100倍くらいで測定)

当たり前ですが波形が非対称になりました。偶数次倍音が出てます。
・1S2076A+1N60と1S2076A非対称(ゲイン100倍くらいで測定)

偶数次倍音が若干減ったような感じです。
・総評(のようなもの)
歪みといってもいろいろな波形や倍音の出方があることがわかりました。私の耳では大して違いがわからないんですが、強いて言えばクリッピングなしが好みです。このコンテンツの意味ナシ(笑)。真空管の歪みがどんなものなのか、いつか測定してみたいものです。