Fender Hammertone Overdrive 解析


Fender Hammertoneシリーズのエフェクターは表面実装部品が使われているため、なかなか解析する人がいないようです。しかしながら1種類くらいは回路を見てみたいと思い、Overdriveを中古で入手し解析しました。KiCadとLTspiceの回路図データはGitHubにあります。


ケースの設計や内部の配線がしっかりしていて、低価格とは思えない作りだと感じました。ただノブは金属部が薄く、取り外す場合は注意が必要です。LEDの輝度調整トリマーを付けられる部分が見えますが、利用するには内部のジャンパー抵抗を取り外す必要があります。



▽回路図
Fender Hammertone Overdrive Schematic
ミッドブーストにはジャイレータ(シミュレーテッドインダクタ)が使われています。設計者のこだわりなのか、バイアス電圧が5Vになっていたり、4.5Vが2ヶ所分けてあったりします。バイパス方式はMOSFETを使ったMillenium 2バイパスです。

ダイオードクリッピングは、ソフトクリッピングとハードクリッピングを組み合わせたタイプです。下記ページで2ステージ回路として紹介されています。
シングルステージ vs マルチステージ・ゲイン・トポロジー



▽シミュレーション
  • PRE-MID BOOST

    600Hz付近を11dBブーストできます。

  • GAIN

    チューブスクリーマーとの比較です。増幅率や低音域の調整具合が少し違っています。

  • 内部TONE
    Fender The Trapper Dual Fuzzと同じ、10kΩと33nFのローパスフィルタです。トリマーはCカーブではなくBカーブ(直線変化)なので、微調整はやりにくいかもしれません。基本的には最大にしておき、必要に応じてハイカットするという使い方でよいかと思います。

  • TONE

    チューブスクリーマー(ハイカットのコンデンサなし)との比較です。Hammertone Overdriveの方が高音域寄りの調整となっています。


タグ : 市販エフェクター 歪み 回路図 周波数特性 

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No title

回路図ありがとうございます。感謝感謝.

これはそんな高くないので新品をディストーションセットで欲しくなりました。fenderオフィシャルなのもあるし。

sd-1やジャンレイだと作ろうかと思うのですが・・・

なかなか部品が多いので、断然買った方がよいですね…これを低価格で販売できるのはすごいと思います。

No title

外人が試奏動画で「チューブスクリーマーじゃね?」みたいな事を言ってましたが、グラフで見ると確かに近いのですね。
TSのようなサスティンもあるのでしょうか。

Re: No title

サスティンについてもチューブスクリーマーと同様だと思います。
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