Nuverdrive+

02_183_1nuverdrive_P.jpg
「Nutubeで作る自作エフェクター・コンテスト」で佳作を受賞したNuverdriveですが、フットスイッチを押したときのマイクロフォニックノイズが大きかったため作り直しました。もともとNuverdriveを小さいサイズにしたのはコンテスト審査でインパクトを与えるためだったので、今回の「プラス」バージョンが本来の姿といえます。

▽回路図
02_183_2nuverdrive_S.gif
変更点は以下の通りです。
<トーン追加>
この形のトーン回路(ただのローパスフィルタ)はCカーブのポットがよさそうです。ただちょうどいい値(2kCカーブ)が手に入りにくそうなので、1kBカーブにしました。可変幅は少ない感じです。
<トリマーを固定抵抗化>
歪みエフェクターなので、細かな調整は必要ないと考えました。Nutubeの個体差によってはほんの少しゲインが下がるかもしれません。
※修正しました(追記参照)。
<オペアンプ>
高音質な印象を与えるためOPA2134を使っていましたが、TL072でも全然問題ありません。
<3.3Vレギュレータ追加>
フィラメントにかかる電圧が安定するため、電池駆動が可能になりました。何Vまで低下しても大丈夫なのかはテストしていません。

▽レイアウト
02_183_3nuverdrive_L.png
▽PCB(横55.9mm縦22.9mm)
02_183_4nuverdrive_LP.gif

マイクロフォニックノイズはまだ少しだけ出ている状態ですが、演奏中切り替えても特に気にならないレベルになりました。以下のような対策をしていますが、HAMMOND 1590Bサイズではこれが限界だろうと思います。
<シリコンワイヤー>
Nutube使用ガイドで柔らかい線材が推奨されていたため、シリコンワイヤーという線材を試しました。茹でたスパゲッティのような感触です。
<適度なスポンジ>
ぎゅうぎゅうにスポンジを詰めると振動がNutubeに伝わりやすくなる気がするため、ほんのり位置を固定する程度に詰めています。
<フジソクのスイッチ>
見た目は頼りない感じで、本来は足踏み用ではなさそうです。スイッチを押したときの感覚がかなりソフトになります。ただし、荒っぽく踏んだ場合は他のフットスイッチとあまり変わらないかなと思います。

トーン約半分の位置でNuverdriveと同じになります。Nuverdriveの音は下記イベント・レポートの動画で聴くことができます。
KORG / Nutube BUILDER SUMMITイベント・レポート

---以下2017年5月14日追記---
Nutubeを別の個体に差し替えたところ、変な歪み方になりました。たまたま今まで使っていた個体が大丈夫だっただけで、バイアス調整トリマーは必要なようです。回路図・レイアウト・PCB画像を修正しました。

タグ : 自作エフェクター レイアウト 回路図 歪み 

Nuverdrive

02_155_1nuverdriveP.jpg
Nutubeという新しい真空管が発売されましたので、久々にエフェクターを作りました。Nutubeを使ったオーバードライブなので、Nuverdrive(ニューバードライブ)という安直な名前です。

Nutubeで作る自作エフェクター・コンテストに応募してみようと思っています。回路図等の詳細はコンテスト審査後に公開する予定です。

---以上2016年11月27日記載、以下2017年1月17日追記---

▽回路図
※あまりオススメできる回路ではないので、参考程度としていただきたいと思います。
02_155_2nuverdriveS.gif
まずせっかくの小型真空管なので、小さいケースに入れてみようと考えました。回路をできるだけシンプルにするため、使用ガイドのFETを省いて無理やり2段直結にしてみます。試行錯誤の結果、アノード抵抗1MΩぐらいでうまく動作してくれました。それでもゲインがトータルで10倍程度にしかならなかったため、前段にブースターを組み込みました。オペアンプはFET入力のもの(TL072等)であれば大丈夫です。バイアス調整トリマーは最もゲインが高くなる位置に調整しましたが、大体真ん中で問題ありません。

<フィラメントについて>
使用ガイドでは、わざわざレギュレータで3.3Vを作ってから抵抗→フィラメントとつないであります。この理由は、電源電圧が多少変動してもフィラメントにかかる電圧が変わらないようにするためだと思います。今回のエフェクターはレギュレータを使用していませんので、必ず安定化された9V電源を使用します(新品の電池を使用した場合、おそらくフィラメントの定格を超えてしまいます)。

▽レイアウト
02_155_3nuverdriveL.png
▽PCB(横35.6mm縦30.5mm)
02_155_4nuverdriveLP.gif
ケースはGarrettaudioのSize S(HAMMOND 1590A類似サイズ)です。一応Nutubeをスポンジではさんだのですが、フットスイッチのカチッという振動が伝わってマイクロフォニックノイズがかなり出てしまいます。Nutubeへの配線が短いのが原因だろうと思います。どうやらこの小さいケースでは無理があったようです。

音については確かに真空管っぽい歪みになっているように思います。しかしながら本当ならNutubeのみでゲインを稼ぎたいところです。エンドウ.氏の作例のようにNutubeを2個使えばよいのですが、それだとあまり小型にできないし、費用もかかります。ということで、新たにハイゲインタイプのNutubeが開発されることを期待したいです。

---以下2017年3月6日追記---

「Nutubeで作る自作エフェクター・コンテスト」で佳作を受賞しました。下記イベント・レポートの動画で音を聴くことができます。スイッチオン時にキーンというマイクロフォニックノイズも出ています。
KORG / Nutube BUILDER SUMMITイベント・レポート

Nutubeとスポンジを取り出した内部写真を撮りました。
02_155_5nuverdrivePP.jpg
Nutubeの向きを変えて配線を長くし、配線材を柔らかいものにすると少しはマイクロフォニックノイズが減るかもしれません。

波形も測定しました。
02_155_6nuverdriveW.gif
丸みを帯びた波形です。思ったより奇数次倍音が出ていました。

タグ : 自作エフェクター 歪み 回路図 レイアウト 波形・倍音 

歪みと波形・倍音その5(RetroValve)

真空管代替部品「RetroValve」(スタンダードゲイン)を購入したので波形・倍音を調べました。

歪みと波形・倍音 記事一覧

RetroValveのメーカーサイト→JET CITY AMPLIFICATION



【Fender Champ Amp AA764改】(12AX7をRetroValveに変更)
(ローゲイン)
12_139_1ChampLowGainRV.gif
真空管使用のときと同様、偶数次倍音が多く出てきています。

(ハイゲイン)※ちょっとゲインが低めだったようです。
12_139_2ChampHighGainRV.gif
真空管使用のときと波形が同じですが、出力管(6BQ5)での歪みかもしれません。



【Tube Drive 200V】(RetroValve使用)
(ローゲイン)
12_139_3TubeDriveLowGainRV.gif
真空管使用のときと同様、偶数次倍音が多く出てきています。

(ハイゲイン)
12_139_4TubeDriveHighGainRV.gif
真空管使用のときより波形が角ばっている感じです。偶数次倍音より奇数次倍音が若干多い気がします。



・総評(のようなもの)

RetroValveは真空管と同じような倍音となることがわかりました。真空管と違って交換が不要で発熱も少ないためとても便利だと思います。中の回路を調べたいところですが、チップ部品が使ってあるので難しいようです。うまく利用すれば良い歪みエフェクターが作れるかもしれません。

タグ : 真空管 歪み 波形・倍音 

歪みと波形・倍音その4(オペアンプ)

TUBUNATORのオペアンプをいろいろ変更して波形・倍音を調べました。

歪みと波形・倍音 記事一覧



【OPA2134】
(ローゲイン)
12_138_1OPA2134LowGain.gif
奇数次倍音と偶数次倍音が同じぐらい出てきています。クリップの仕方に丸みはありません。

(ハイゲイン)
12_138_2OPA2134HighGain.gif
やはり奇数次倍音と偶数次倍音が同じぐらいです。波形も角ばっています。



【TLC272】
(ローゲイン)
12_138_3TLC272LowGain.gif
(ハイゲイン)
12_138_4TLC272HighGain.gif
ローゲイン、ハイゲインともにOPA2134に似た波形になりました。(ただ、このオペアンプは入手しにくいように思います。どこで買ったか忘れました。)



【LM4562】
(ローゲイン)
12_138_5LM4562LowGain.gif
(ハイゲイン)
12_138_6LM4562HighGain.gif
ローゲイン、ハイゲインともに偶数次倍音が全然出ていません。

その他LMC6032、LMC662、NJU7032も調べましたが、LM4562と似たような波形となりました。



・総評(のようなもの)

オペアンプによっては偶数次倍音が出やすいものがあるとわかりました。しかしながら、なかなか真空管並に偶数次倍音が豊富というわけにはいかないようです。トランジスタやダイオードを用いた歪みでは角ばったクリッピングになるためだと思います。やはり真空管の音は他では真似できないということですね。

タグ : 歪み 波形・倍音 

TUBUNATOR

02_137_1tubunP.jpg
オペアンプで歪ませたエフェクターが実は一番偶数次倍音が出るのではないかと思い製作してみました。ケースは以前作ったPINK LLAMAのものを流用しています。有名なピンク色のエフェクター、ARION TUBULATORをもじってTUBUNATORと名づけました。

▽回路図
02_137_2tubunSch.gif
PINK LLAMAの歪みの部分を変えただけです。歪みやすいように5.6Vに電圧を落としていますので、使えるオペアンプは限られてきます。たぶんFETを使ったICがいいだろうということでOPA2134を使用しました。バイアス電圧を変更できるようにトリマーをつけましたが、結局真ん中がいいかなと思ったので、あまり意味ないです。

▽レイアウト
02_137_3tubunL.png
▽PCB(横55.9mm縦45.7mm)
02_137_4tubunLP.gif

音を聞いた感じでは、なんとなく真空管の荒々しさが出ているような気がしています。いろいろオペアンプを変更して波形・倍音を測定してみたいと思います。

(2016年11月9日部品リスト・PCB追加)

タグ : 自作エフェクター 歪み 回路図 レイアウト 

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