ProCo RAT(LM358・スライドボリューム仕様)

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Twitterでの1000フォロワー達成プレゼント企画として、スライドボリュームを使ったRATを製作しました。基板を組み合わせたケースを採用することにより、通常は困難なスライドボリュームの穴加工をうまく実現することができました。

本体部分の高さはフォンジャックやスライドボリュームに合わせており、2cm程度しかありません。フットスイッチはどうするか悩みましたが、何とかはみ出した状態で取り付けています。踏み込む力が底板側に加わるように工夫しました。

今までは基板やアクリル板を何枚も重ねた筐体でしたが、今回は側面が基板なので多少はノイズに強くなっていると思います。ただし強度がないので、変なところを強く踏むと壊れてしまう可能性が高いです。

▽回路図(KiCadデータはGitHubへ)
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LM308は現在製造されていないため、スルーレートやGB積が似ているLM358を使うことにしました。オフセット電圧や入力バイアス電流等の違いはありますが、音にはそれほど影響しないと思います。

元のRATのFETバッファ部分はオペアンプで置き換え、2倍増幅しています。Timmy Overdriveで採用されている方式ですが、シリコンダイオード1個分でのクリッピングの場合の音量不足に備えた措置だと思われます。何だかRATと呼んでよいのかわからない感が出てきますが気にしないことにします。

出音は概ねRATっぽくなっていると思います(本物のRATが手元にないため厳密に似ているかはわかりません)。スライドボリュームの操作は、慣れていないためかそれなりに違和感があります。ほこりが入りやすい、メンテナンス性が悪い等いろいろ問題はあるのですが、とにかく見た目のインパクトが最高なのでよしとしましょう。



▽製作過程

側面の基板パーツとフットスイッチ取付パーツは一体化しています(写真左側)。カッターで基板両面から切り込みを入れて切り離し、やすりで切断面をきれいにします。基板側面部分を黒く塗っておくと見栄えがよくなります。

底面をできるだけ平面にしたいので、ジャック類の端子やLEDの足を短く切っておきます。

皿ネジを使う部分の皿もみ加工では有鉛はんだの削りカスが飛散するため、銅箔なしの穴にするべきところでした(KiCadデータは修正済)。

底面基板上のチップ部品のはんだ付け後、スライドボリュームを取り付けます。高さ調節のため基板を下に敷いて浮かしています。

ジャック類はシルク印刷に合わせて取り付けて特に問題なかったです。フットスイッチ取付用スペーサーの長さは22mm程度となっています。

筐体を仮組みした後、フットスイッチとスペーサーを固定します。そしてフットスイッチの端子をはんだ付けし、動作確認します。

最後に側面をはんだ付けで留めて完成です。


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Fuzz Face 積層アクリル筐体

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以前基板筐体のDS-1を製作しましたが、今度は丸い筐体のエフェクターも作ってみたくなりました。そうなると思いつくのはやはりFuzz Faceです。

下写真のように基板とアクリル板計8枚から構成されています。※アクリル加工の注文等に関しては別記事

電池も入れられるようにしたので、あまり内部に余裕がありません。タクトスイッチ基板は表側の基板から吊り下げるようになっています。設計ミスでDCジャックの横に少し隙間があいてしまいました。

▽回路図(KiCadデータはGitHubへ)

ファズは入力インピーダンスが低いものが多く、バッファードバイパスにすると音が変わるため、トゥルーバイパスにするしかありません。ノイズを最小限にするため、リレーを最短距離で配線しています。回路はTrue Bypass Relay Moduleの時とほぼ同じですが、9Vのリレーを使用し、チャタリングが少ないスイッチ用に一部抵抗値を変更しています。

トランジスタは、一般的な2SC1815のチップ版ということで、なんとなく2SC2712を選びました。バイアス調整としてはコレクタに繋がる抵抗(R2、R5)をトリマーにすることがあるようですが、Fuzzface概論というページを参考にR2を可変にすることにしました。そこで登場するのが、紙を鉛筆で黒く塗りつぶした抵抗器です。R2に並列に取付できるようになっています。少し取付部の距離が長すぎましたが、頑張って塗りつぶせば10kΩ程度まで値を下げられると思います。

実際に抵抗値を調整してもあまり音に変化がない感じだったので、どこかにミスがあるかもしれません。やはりファズは難しいですね。最終的にR2は100kΩ、紙の抵抗器も100kΩ程度にしています。

紙と鉛筆の抵抗器は、昔コンデンサの自作をした際にアイデアだけがありました。数年の時を経て実現できてよかったです。経年変化がどうなのかはわかりませんが、他のエフェクターで使ってみるのもよいかもしれません。

タグ : 自作エフェクター 回路図 歪み 

Ibanez TS9 TUBE SCREAMER アクリル製ケース & 木製ケース


Elecrowのレーザーカットサービスでは、アクリルや木材等の高精度な加工を依頼できます。このサービスを利用してエフェクターの筐体を設計すると面白そうだと思いやってみました。単純な箱型ではなくフットスイッチ部分を傾けた形にすることにして、中身は安直にチューブスクリーマーを選びました。
※加工の注文等に関しては別記事

▽回路図(KiCadデータはGitHubへ)

以前製作したDS-1と同様に、クワッドオペアンプとロジックIC仕様です。TS9でもTS808でもない感がありますが気にしないことにします。

今回Daier ElectronというメーカーのSPSTフットスイッチを使ったのですが、約4msに渡ってチャタリングが起こることがあるようです(下写真の黄色参照)。誤動作防止のため、DS-1の時より大きめの値のチャタリング防止回路へ変更しています。


▽内部写真

コンデンサは手持ち分を消費したかったのでスルーホールタイプです。トーンポットはGarrettaudioにあるGカ-ブ類似品の20kWを使いました。フォンジャックはDaier Electron製です(組み立てやすいようにねじ部をカッターで少し削っています)。

▽ケースについて
フットスイッチ部分は8度の傾斜で、内部寸法はHAMMOND1590Bとほぼ同じとしました。アクリルだけでもよかったのですが、木材も同じ図面データを使い回せるのでついでに注文しました。一応2台の音を聞き比べてみましたが、特に違いは感じられませんでした。

木製ケースは単純にボンドで接着するだけなのですが、アクリル製ケースは汚れ等が目立つので組み立てに気を使います。最初の設計では嚙み合わせ部分の隙間がやや大きかったので、隙間を詰めてねじ穴パーツ取り付け位置を変えたバージョンも作りました(左下写真、図面データはGitHubへ)。

組み立て時には右上写真のように「のりしろ」部分のみ保護シールをはがしました(棒状パーツの両端をはがし忘れています…)。アクリル樹脂専用接着剤ABN-1というものを使いましたが、付属のスポイトは量の調節が難しいです。案の定アクリル保護シールに接着剤が大量に染み込み、表面がザラザラになってしまいました。どうやら必ず注射器を使う必要があるようです。

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BOSS OD-1 Over Drive (Light)

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BOSS OD-1を簡略化したエフェクターです。なかなかケースを準備できず長い間基板だけ放置状態でしたが、ようやく完成させました。

▽回路図(KiCadデータはGitHubへ)
02_257_3ods.png
OD-1からの主な変更点は以下の通りです。
 ・入出力のバッファ→省略し、トゥルーバイパスリレーモジュールを使用
 ・出力反転→非反転
 ・途中のローパスフィルタ 10kΩと18nF→18kΩと10nF
 ・電源電圧→3.3V(レギュレータ使用)
 ・バイアス電圧→1.8V(レギュレータ使用)
 ・LEVELポット10kB→100kA、位置変更

後から気づきましたが、入力のハイパスフィルタが元の回路では10kΩと0.047uFなので、それに合わせると1MΩと470pFという値の組み合わせになります。その場合は低音域が減るので、LEVELポットはBカーブの方が調整しやすいです。(内部写真はこの改造を施した後のものとなっています。)

▽基板写真
02_257_2odi.jpg
基板はFusionPCBhttps://www.fusionpcb.jp/)に注文し、部品実装も頼みました。部品点数が少ないので部品を機械で載せていないかもしれませんが、ズレがなくてきれいです。ポットは私が型番を間違えてしまい自分で無理やり取り付けたため、汚いのが目立ちます…。(注文当時5枚実装無料サービス中でしたが、現在その無料サービスは行われていません。)

レギュレータを使用しているため、たぶん電源についてはローノイズになっているでしょう。ただ音質に関してレギュレータの効果があるのかはイマイチよくわかりません。Zoom MS-50GのOverDriveと出音を比較すると、当たり前ですがよく似ています。TONE50では自作機の方がややブライトに感じられましたが、微妙な違いかなと思います。

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BOSS DS-1 Distortion


電子工作界隈ではハードウェアの自作販売(同人ハードウェア)をされている人達がいらっしゃるのですが、そこでは基板やアクリル板が筐体となっているものを見かけます。エフェクターでも同様のことをやってみたいと思い今回の製作に至りました。

筐体として強度を得るため、何層にも基板を重ねます。ノイズ対策として、表面と裏面は基板の銅箔面でシールドしますが、側面は基板の取付に手間がかかり過ぎるためなしにします。なのでトゥルーバイパス方式ではシールドされていない経路が長くなり、ノイズ的に不利になります。そこでバッファありのエフェクターが候補になりますが、その中で最も一般的と思われるBOSS DS-1を選びました。

▽回路図(KiCadデータはGitHubへ)

パーツ点数を減らすため、クワッド(4回路入り)オペアンプとし、JKフリップフロップというロジックICを使いました。この4027というICはARIONのエフェクター(ARION SCH-Z)で使用されていたので、その回路をそのまま拝借しています(47nFのコンデンサが使ってある所は0.1μFを1個でも問題なさそうです)。
※元のDS-1回路では250pF、68nFのコンデンサがありますが、あまり使わない値なので別の値を並列にしています。

▽側面・底面写真

底板は4隅にメイン基板とはんだ付けできる部分があり、アースに接続できます。「基板エフェクター」と書いていますが、中間層はアクリル板を使った方が安く済むので、基板のみで構成しているものは最初で最後になりそうです。

下写真のように厚さ1.6mmの基板を16枚重ね合わせています。


中間層はすべて同じ形でも大丈夫ですが、せっかくなので3パターンに分けています。この形状のノブは表側への出っ張りが少なくてもつまみやすいです。ただノブの周りの隙間が狭すぎたので、回すときに引っかかりを感じるときがあります(GitHubのデータは修正済)。

フレームの幅は3mmですが思ったよりも強度があり、普通に踏んで壊れることはまずないでしょう。インプットジャックから最初のバッファまで、最短で到達するようにレイアウトしており、ノイズも特に問題ないと思います。丸い筐体など、いろいろな形を考えてみるのも楽しそうです。

タグ : 自作エフェクター 回路図 歪み 

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