Fender Champ Amp AA764改~後編~

07_88_1Champ.jpg
初めての真空管ギターアンプですが、あっさりと完成してしまいました。真空管はすごく熱くなるので本来はカバーか何かをつけないといけません。
ケース内部は下写真です。
07_88_2Champi.jpg
あんまりキレイとはいえません。まぁこんなもんでしょう。ラグ板はトランスを取り付ける穴を利用して取り付けました。部品レイアウトは一応手書きで書いていたんですが、ほとんどその場で考えながら組み立てました。ですのできちんとしたレイアウト図はありません。初めて単線をたくさん使いましたが、撚線より使いやすいですね。シャーシはタカチTM-180(W180×H40×D130)というアルミケースです。厚さ1mmなので強度が不安です。真空管の穴はハンドニブラ-で開けました。

動作中の各部の電圧は以下のようになりました。
[12AX7]
ピン1:151V ピン3:1.2V ピン6:156V ピン8:1.1V
[6BQ5(EL84)]
ピン3:8.1V ピン7:252V ピン9(B3+):247V
[電源]
整流直後:286V B2+:263V B1+:232V ヒーター:5.7V(AC)
※くれぐれも感電に注意!!

やはりヒーター電圧はちょっと足りません。でもちゃんと動作してるようです。他も設計と若干ずれてるところもありますが、大体OKです(真空管ギターアンプは結構いい加減に作っても動くらしい)。出力は計算上では3.8Wといったところです。歪ませた音を出したいときはラインアウトを使います。アッテネーターが欲しいところです。

完成後に気づいたのですが、回路図の可変抵抗の向きが間違っていましたので前編の記事を修正しています。ボリュームの配線は間違いやすいのでその場で考えて配線した方がよさそうです。

電源トランスと出力トランスの磁束の向きが同じみたいなのでハムノイズが心配でしたが、全然問題ないようです(防磁ケースなのかも)。音はというと、これぞ真空管の音(ということにしておきます)。そのうち録音環境が整ったら波形も見てみたいと思います。

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Fender Champ Amp AA764改~前編~

ついに真空管ギターアンプに挑戦です。まずは回路が簡単なシングルアンプということで、(たぶん)最もポピュラーと思われるフェンダーのチャンプを作ってみたいと思います。トーン回路ありのAA764というバージョンを元にして、いろいろと変更しています。

下図が回路図です。
07_87_1Champs.gif

出力管は6V6から6BQ5(=EL84)に変更しています。あまり出力をかせぐつもりもなかったのでミニチュア管にしてみました。6V6と6BQ5では動作が違うため、6BQ5のデータシートに近い値になるように、R11の値を小さくしてC7の値を大きくしています。C7はとりあえずストックしていた電解コンデンサを使っただけなので47μF程度でもよいかと思います。

電源トランスはGarrettaudioの真空管リバ-ブ用のものです。一次側が120Vなので100Vで使うと二次側が約17%低い電圧が出てしまいます。ちょっとヒーター電圧が足りなくなりますが、まぁよいでしょう。ダイオード整流にしているので、整流後は280Vぐらいの予想です。もし他の一次側が100Vの電源トランスを使うとしたら二次側は220V(DC50mA)のものでよいかと思います。電源周りの電解コンデンサは47μFになっていますが、これは秋月電子でまとめ買いしたためです。全部22μFでもたぶん大丈夫だと思います。

出力は4Wぐらいの予想ですが、それでも自宅ではフルボリュームにはできません。「超初心者のための真空管アンプ製作講座」というサイトを参考にしてラインアウトを設けています。元の回路からいきなりいろいろ変更を加えていますが、果たしてうまくいくのか…

~後編~に進む

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LM3886 Guitar Amp その3~完成編~

07_83_1LM3886.jpg
さて、ジャックやポット、パワーアンプ部分とプリアンプ部分の配線が終わるといよいよ音出しとなります。オペアンプをつける前にレギュレーターの±15Vが出ているか確認します。最初私は7815と7915を逆につけているというアホなミスをしました。また、最初に音出しのテストをする際に音が小さくて失敗したかと勘違いしましたが、トーンのつまみをすべて0にしていたのが原因でした。フェンダータイプのトーン回路は結構音量が下がります。

音がちゃんと出たときはやはり感動します。電源ON-OFF時のポップノイズも特にありません。全体のノイズですが、少しハムノイズが出ているようです。
・ギターのボリュームとともに音量が変化するノイズ→ギターが拾っているノイズ
・ギターのボリュームが0のときに聞こえるノイズ→アンプが拾っているノイズ
と判定できるかと思います。

今回のノイズはパワーアンプの入力をアースに落としたときには消え、プリアンプのボリュームに関係なく出ていたノイズですので、プリアンプのボリュームからパワーアンプの入力の間で拾っているノイズのようです。夜静かなときは聞こえる程度で、ギターが拾うノイズの方が大きいので問題ないでしょう。

最大出力を測定したいところなんですが、私はオシロスコープなんて持ってないの適当にやってみます。ダミーロードは4Ω、30Wのセメント抵抗を2個直列にしたものを使いました。
入力に60Hzのサイン波を入力し、出力をテスターの交流電圧で測定してみました。ボリュームを上げるとどんどん電圧が上がっていきます。18Vぐらいになったところで測定をやめました。おそらく波形が歪んでしまって正確な値が出ていないのだと思われます。失敗です。このとき、電源電圧はボリューム0で±23V、ボリュームを上げていくと電圧は下がっていき±20Vで止まりました。ですのでLM3886のデータシートにより18Wぐらいは出ることがわかりました。

周波数特性もパソコンで測ろうと思っていたんですが、パソコンのマイク入力に過大電圧が入ってしまったみたいでマイク入力を壊してしまいました。まぁ特に面白い結果は出ないと思うので今後測定することはないでしょう。

音についてはまぁ普通だと思います。LM3886は歪みが少ないとのことなので、本来のギターの音が期待できるかもしれません。残念ながら私は良い耳でもないし文章の表現力もありませんので、あれこれ書くのはやめておきます。ただ、やはり自分で作ったものからは特別良い音が出てるような気分になりますね。

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LM3886 Guitar Amp その2~製作編~

・ケース(シャーシ)の加工

まずケースを加工していきます。今回はLEADのP-12というアルミシャーシです。加工の前に部品の基板レイアウトの作成やトランスなどの配置する位置の決定をしておきます。
↓は内部および底面の写真です。
07_82_1LM3886i.jpg
真ん中下あたりの9個の穴は失敗の跡です。電源の電解コンデンサの放熱穴を開けたのですが、位置が悪くてポットがつけにくかったため電解コンデンサを移動しました。まぁ大して熱はないようですので移動先は穴を開けていません。ノイズ的にも今の位置(右側の黒いものが電解コンデンサです)の方が良さそうです。

パワーアンプICの放熱器の底にも穴を開けています。その3~完成編~に外観写真がありますが、内部に熱がこもらないように上面にも穴を開けました。穴が大きい(直径5mm)のでゴミが入り易くなってしまったかもしれません。金属片が入らないように網をつけた方がよいでしょう。

その他ポットやスイッチ、ジャックの穴も開けます。基板や放熱器の固定ネジの穴については、現物合わせで開けました。(ご覧の通り底にネジがたくさんつくことになるので、底板を上面のカバーとしています。)

今回は厚さ1mmのアルミシャーシだったため加工はアルミダイキャストよりだいぶ楽でした。本来はもう少し頑丈なケースがよいです。このケースの強度だと、落としたときトランスの重みでかなり曲がりそうです。

穴を開け終わった後の削りカスは、ショート事故の原因になりますので、入念に取り除いておきます。



・電源部

アンプ製作の最大の難関は電源部かもしれません。今回は真空管アンプではないのでそこまで電圧は高くありませんが、それでもショートするとバチッという火花が出ます(1度やってしまいました)。高電圧は本当に危険です。いろんなサイトに書かれていることですが、念のため主な注意点を書いておきます。

・通電時のアンプ内部を触る時は(テスターを使うときも)片手で操作する。=両手の間に電流が流れないようにするため。もちろん足でシャーシやシールド線のプラグに触れていてもダメ。ギターで音を出しながら内部を操作するなんてダメ・ゼッタイ(ギターの弦=アース)。

・電解コンデンサは電源を切ってもたくさん電気がたまっている。=高電圧の電源になっている。通電状態と同じ扱い。


電源電圧を測定する場合の具体的な操作を以下に示します(片手で行います)。あらかじめテスターのリード線は目的の場所にクリップで固定しておくとよいと思います。

コンセントに電源プラグを差し込む→電源スイッチON→テスターで電圧を測る→電源スイッチOFF→コンセントから電源プラグを抜く→コンデンサに溜まった電荷を放出→テスターで電圧が下がったことを確認
※電解コンデンサに溜まった電荷を放出するには、コンデンサの両極に1kΩ程度の抵抗を当てます。電位差20Vぐらいなので電流は最大20mAぐらいです。

さて、前置きが長くなりましたが、電源部分の配線をしていきます。段階を踏むごとにいちいち電圧を測定します。
1)電源コードの作成→AC100V出ているか確認
2)ACインレット、ヒューズの取り付け→AC100V出ているか確認
3)スイッチの配線→AC100V出ているか確認
4)トランスに配線→トランスの2次巻き線にAC16Vぐらいが出ているか確認(電圧は少し高めに出るかもしれません)
5)整流用ブリッジダイオード、電源部の電解コンデンサの取付→DC22Vぐらいが出ているか確認
7)LEDの配線→LED点灯を確認、DC22Vぐらいが出ているか確認
部品の数は少ないのですが、慎重に作業するので時間がかかります。配線は必ず撚り合わせます。

私は「電源ON時たまにヒューズが切れる」というトラブルがありました。どこかがショートしているのかなぁといろいろ調べたのですが、結局1Aのヒューズを使ったのが原因だったみたいです。電源の電解コンデンサなしでもヒューズが切れる状態でした。2Aのヒューズにした場合全く切れることはなくなりました。トロイダルトランスは突入電流が多くなるとどこかのサイトで見た気がしますので、そのせいかもしれません。



・プリアンプ部とパワーアンプ部

07_82_2LM3886lpr.png
プリアンプ部の部品レイアウトはこちら。(画像クリックで拡大)

※ディストーション部分のゲインが高すぎたため、R6(10kΩ)を削除(2014年6月15日)

特にこれといった工夫はないのですが、トリマーを基板の裏側につけることによりアンプ本体の底からドライバーで調整ができるようにしました(底面写真参照)。アース部分はもう少し取り回しを考えた方がよいかもしれません。やはり配線は撚り合わせるようにしています。そうすることで誘導ノイズが減らせるらしいです。オペアンプは入力インピーダンスが高いもの(NJM4558、TL072など)なら何でもOKです。今回は無駄に高級なOPA2604を使っています。

07_82_3LM3886lpw.png
パワーアンプ部分の部品レイアウトはこちら。(画像クリックで拡大)


LM3886の足のピッチがちょうど斜めの基板に適合するので、基板全体を斜めにしてみました。なんちゃって1点アースですが、効果のほどは不明です。マイナス電源の100nFの積層セラミックコンデンサはスペースがなかったので基板の裏側につけました。0.7uHのコイルについては、単線をぐるぐる巻いて自作したものです。どのくらいの大きさに何回巻けばよいかわかる計算サイトがありますので、そこを利用しました。また、今回初めて放熱器の底面にタップを切る(ネジ穴を掘る)という作業に挑戦しています。垂直にできるか不安でしたが、割と上手くいったようです。

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LM3886 Guitar Amp その1~構想編~

ギターアンプの自作といえば、LM386を使ったミニアンプか真空管アンプが主流のような気がします。あえてそこを避けて今回製作したのは、LM3886というオーディオアンプ自作では割と有名なICを使ったアンプです。このICは割と簡単に大きな出力が得られ、しかも音も良い(歪みが少ない)らしいです。真空管ギターアンプを作る前に基準となるようなアンプを製作してみるというのが目的です。名前は特に思いつかなかったのでとりあえずLM3886ギターアンプというそのままの名前にしておきます。製作に関しては「情熱の真空管アンプ」という本を参考にしました(真空管使ってないけど…)。



目標とする出力は8Ωスピーカーで20Wとしました。自宅ではまず出せない音量ですがまぁ大は小を兼ねるということで。
LM3886のデータシートによると、8Ω負荷で20W出力の場合約±21Vの電源が必要になります。電源トランスをダイオード整流するとだいたいトランスの表示の1.3倍の電圧になるそうです。今回電源トランスは誘導ノイズが少ないらしいトロイダル型を使おうと思っているので、最も安いと思われるRSオンラインの製品で探すと、18Vのものがよさそうです。1次側が115Vなので予想される電圧は最高で100/115*18*1.3=20.3Vとなります(定格に余裕がある場合さらに高く出ます)。ICでの消費電力は10Wぐらいのようですので、全体の消費電力は30Wというところです(この計算は自信ないです)。余裕を見て50VAのトランスがよいでしょう。今回はケース内部に余裕があったので120VAのものを使っています(これだと4Ωスピーカーで40Wもいけそうです)。

ケースの大きさについては、あまり小さいとコントロールノブの数が限られてしまうし、大きすぎるとスピーカーキャビネットの上に乗りません。今回はLEADの250mm×150mm×60mmのものにしました。LM3886につける放熱器の大きさは計算で出せるみたいですが、ややこしそうなのでできるだけ大きいのを使えばOKということにしておきます。

07_81_1LM3886s.gif
回路図はこちら。(画像クリックで拡大)

※ディストーション部分のゲインが高すぎたため、R6(10kΩ)を削除(2014年6月15日)

LM3886はリップルに強いらしく電源の電解コンデンサの容量をあまり大きくする必要はないらしいです。電源部分の3300uF、470uFのコンデンサは35V耐圧を使ってます。本来は50V耐圧がよいです。整流用ブリッジダイオードは耐圧600V、10Aのものを使っています。また、プリアンプ用に3端子レギュレータを使って±15Vを作っています。IC2個の消費電流はせいぜい20mA程度なので、放熱器はつけなくてもOKでしょう。
パワーアンプの部分ですが、ほぼデータシートのままです。GeneralGuitarGadgetsの回路はギター用に少し帯域を狭くしてあるみたいです。
プリアンプの部分ですが、一応ディストーションでもつけようかと思いスイッチで切り替えられるようにしています。ノブの数が限られているのでディストーションのトーンとクリーンのゲインはトリマーにしています。トーン回路はありふれたフェンダー風の定数です。

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